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August 2008

August 27, 2008

明日海りお君の隣は辛いよ

博多座月組「ME AND MY GIRL」 -3

生徒別コメント続きです。

<意外とよかった人>
桐生園加(ジョン卿)……彼女はもともとはダンスの人という認定だったのですが、「HOLLYWOOD LOVER」で、セリフ声も低く安定していてお芝居もイケルことを発見。そして、今回のジョン卿が拾い物(失礼)でしたよ。まず髪型がステキ。色気と包容力があって、ナイスなオジサマでした。彼女といえば、ギャングやチンピラの役が多かったような気がしますが、これからは、こういう少し年齢上の役にもよいですね。

京三紗(マリア公爵夫人)……正直、今まではあまり意識したことのない専科さんでした。でも、今回のマリアという配役は的確だったと思います。その前に観た大劇場での出雲綾のマリア公爵夫人はちょっといじわるキャラ入っていたように見えましたが(これは彼女の持ち味だからしょうがない)、こちらのマリア公爵夫人は、上品でかわいい感じ。この作品のマリア公爵夫人は、家のことを真剣に考えるあまりに、ビルとサリーを引き裂こうとしてしまう、悪気のない、純粋な女性だというほうが、後味が悪くなくていいので、京さんの歳をとっても乙女な役作り(あるいはキャラ)はぴったり。娘のような純真さを持っていることがはっきり出ていたほうが、ジョン卿とのかわいいラブストーリーも盛り上がるし、ね。ただ、ヘアフォードの歌のところでは、出雲マリアの美声を懐かしんでしまいましたが。

<よかったけどもっとできたのでは?の人>
霧矢大夢(ビル)……彼女の歌唱、ダンス、そして、男役といっても、ちょっとかわいいキャラが、「ミュージカル」には合っていたようです。これは大劇場のときにも思ったけれど、通常の宝塚の演目に比べ、「ミュージカル」は、歌の上手さがより重要ですよね。というか、ヅカらしい仕掛けがあまりないから、技術点がかなり高くないと辛いというか……。彼女は歌に加えて演技の質もミュージカルに合っていると思いました。温かみがあるというか、ヅカらしい「作りこみ」があまり見え見えでないところとか(彼女が作りこんでないというわけではないけど)。ただ、期待値の高い彼女だからこそ、ちょっともの足りなかった面も。きりやんだったら、もっと瀬奈ビルと違う役づくりでもよかったんじゃないかなあ……。セリフ回しも割に瀬奈ビルに似ているように感じました。星条海斗なんかあんなに変えているのだから、もっと冒険してもよかったのでは……と。まあ、主役はそうも行かないのかもしれませんが。

<だいたい期待どおりの人>
明日海りお(ジェラルド)……少年をやらせたらヅカ一! ジェラルドは少年というよりは、青年なのかもしれませんが、とにかくさわやかでかわいかったです。たぶん、他のジェラルドよりは年齢若め? そもそもジェラルドって難しい役だと思うんです。宝塚の路線がやるには情けなくて冴えないキャラ。遼河はるひなんかかなり苦労していたようだったし。明日海りおは特に変わった役作りをしていたわけではないんですが、若くて甘えん坊の貴族のぼんぼん!という雰囲気がよく出ていて、「だから、なんとなく頼りないんだな」と納得させてくれるものがありました。それと、フィナーレの娘役姿! 男役メイクなのに、なんでこんなにかわいいの!?(それに比べて芝居で娘役をやっていた龍真咲の方は……)と思うぐらい、キュートでした。歌には苦労していたようでしたけどね。本当に女装した(笑)彼女と並ぶ娘役は大変だ。

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August 25, 2008

真咲くん、その鬘はあかんやろ!

博多座月組「ME AND MY GIRL」 -2

 もう千秋楽を迎えてしまったけど、博多座ミーマイ。東京公演のときに、名作といわれているけれど、宝塚でやる演目かな?と疑問に思ったのですが、今回、博多座公演を見て、この配役の方がミュージカル「ME AND MY GIRL」には合っているんじゃないかと思いました。いや、瀬奈じゅんがダメとかそういうわけではなくて、瀬奈じゅんは好きなジェンヌだけど、やっぱり彼女は、キザってなんぼの宝塚のザ・男役。彩乃かなみは歌はうまいんだけど、かわいい下町娘のサリーにはどうも似合わなかったと思うわけです。その点、霧矢大夢の宝塚っぽくない(つくりこんでないように見える)ところ、陽性の魅力、歌の実力、それから羽桜しずくの純粋で健気な感じがこの作品に合っていたのでは、と。助演者もなかなかよかったと思いますけどね。では、生徒さん別に。あ、ちなみに私が観たのは龍真咲ジャッキー、明日海りおジェラルドです。

<期待以上だった人>
龍真咲(ジャッキー)……一応ファンなもので、期待半分不安半分でした。なにしろ初めての女役。しかも役替わりの明日海りおはすでにジャッキー経験済みで下手な娘役よりよっぽどかわいいし……。そこそこやるはず、という期待半分、でも、はずしたらどうしよう……と。しかし、大丈夫でしたよ。特に心配したビジュアルはフィナーレ以外はまずまず(本当はもう少し美人さんになれそうな気がするんですが)。スラッとしているので、ランベスウォークのときのドレス姿なんかすごくキレイでした。そして、最大の強みは歌。やっぱり歌が上手いっていいですね。しかも、彼女のちょっと芸能界っぽい(アイドルっぽい?)歌唱がジャッキーの歌にぴったり。冒頭の「トップに上るわ~」のところとか、本当に彼女の面目躍如というか、本領発揮!でした。演技のほうは、ちょっとガサツすぎるかな、と思うところもありましたが、背が高いせいもあり、うまい具合に「迫力あってコワイけどどこかかわいいお姉さんキャラ」になっていました。なるほど、男役にこの役をやらせるってのはこういうことなんだな、と理解。私は見ていないけど、真琴つばさジャッキーに近いのかな? 大劇場公演では、かわいいけどややパンチや毒に欠ける明日海りおのジャッキーよりも、美人でしたたかな感じの城咲ジャッキーの方が話としては正しいのでは、と思っていたのですが、真咲ジャッキーは色気はないけど迫力があって、これもいいのでは、と。このジャッキー役をステップに、真咲くんにはがんばってほしいものです! あ、でもいただけなかったのは、フィナーレで桐生園加と踊るときの鬘ですよ。鬘。特にボブ風(もう1回観たときは同じショートでもちょっと違ってマシだったような)のは全然ダメ……。彼女は顔の幅がないから、ぴたっとしている髪型はダメなんですね。ジャッキーのフワっとボリュームのある鬘はよかったのに……。客席の隅で、「その鬘だめだ~」と心のなかで叫んでました。ついでにそのときのピンクのドレスもよくなかった。ドレスは誰のチョイスかしらん(バカバカー)。

星条海斗(パーチェスター)……役替わりで一番大きく役作りを変えてきたのがこの人。達者だとは思っていたけど、未沙のえるとは全く違うアプローチで笑わせてくれました。彼女の奮闘が博多座ミーマイをザ・宝塚から「ミュージカル」のほうにかなり押しやったのではないでしょうか。そして、ミーマイは「宝塚」らしさには合わない演目だから、それでよし! 彼女の演技は「宝塚らしさ」を逸脱したかもしれないけど、今回はそれが正解と思います。

<心配したけどよかった人>
羽桜しずく(サリー)……歌が、歌がかなり心配でした。あと演技も。演技はそんなに下手じゃないとは思うけど、何しろヒロインだから……ね。で、結論。歌に関して言えば、もちろん、あまり上手くはない、でも、かなり上達していると思う。「あごで受けとめて」なんて、確かに難しそうで、特に裏声のところがダメだったけど、地声のところはけっこう聞かせてくれました。裏声の切り替え?とかがうまくできるようになれば、実はけっこう歌の表現力もありそう。演技の方はまずます。誰もが認めるお姫様キャラの彼女が下町娘をどう演じるのかな、と思ったけれど、無理にはすっぱにしなくても(まあ、いくつかそういうセリフはあったけど)、初々しい彼女の雰囲気だけでじゅうぶんサリーとしてはOKでした。サリーの衣装とか髪型について、大劇場公演でさんざん文句を言った私ですが(彩乃かなみにではなく、なんであんな鬘と衣装なの!?という劇団への怒り)、あのヘンテコ鬘も彼女がつけるとそれほど変には見えなかった……。美人ってすごいなあ。さらに、フィナーレ見ていて、あー美人さんだなー。デュエットダンスのドレスとアップのヘアスタイルがこんなにも似合う娘役が今いるだろうか……とため息。私はヅカ歴浅いですが、こんなにもヒロインオーラがまっすぐ出ている人(そこにあまり作為とか演技が感じられない)って初めてのような……。彼女って嫌味なくザ・ヒロイン、お姫様なんですね。一応私は、オーソドックスではない、強い娘役(遠野あすかとか陽月華とか)が好きなんですけど、「なるほど、これが宝塚の娘役の王道なのね……」と好き嫌いとか抜きにして、「完璧な形」を観た感動を覚えました。いままで宝塚を見てきて、「宝塚の正しい娘役ってきっともっと大人しくて白いイメージなんだろうなあ」「きっと技術がどうこうよりも初々しい方が娘役は喜ばれるんだろうなあ」などと想像していたその理想形をついに見たというか……。これからどうなっていくのか楽しみです。

<ノーマークだったけどよかった人><よかったけどもっとできたのでは?の人><だいたい期待どおりの人>は次回。

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August 21, 2008

真咲ジャッキー

博多座月組「ME AND MY GIRL」 -1

 ついに、行ってしまいました。博多座。本当にヅカファンの欲望はキリがないなあ……。でも、やはり、この目で見たかった、真咲ジャッキー。よかったです! ジャッキーとしてはけっこういい線いっていたと思います。そして、この時期、龍真咲という存在を上手くアピールできたのではないかと。

以下次の項につづく。

(長らく投稿してなかったなあ。花組も観たのに。言いたいことはいっぱいあったのに……)

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